子ども達から「なぜ空は青いの?」と聞かれたとき、スマホを開かずに「それはね・・・」とスマートに説明したいものです。
その時を見据えて予習し、こたえをわかりやすく簡潔に整理しておきます。
こたえ
3ステップで説明できように簡潔に整理すると、以下のようになります。
- 太陽から地球に届く白い光の中には、赤、青、黄色のような様々な色の光が含まれています。
- 光には波のような性質があり、波の長さによって色の見え方が違います。長いほど赤く、短いものほど青く見えます。空の中には小さな粒があり、その粒には、波の短い青い光をはじきやすい性質があります。
- 太陽から地球に届く光うち、青い光ばかりが空の粒で何度もはじかれて人の方へ飛んでくるので、空が青く見えます。
少し詳しく
太陽から地球に届く白い光の中には、様々な色の光が含まれている
例えば、様々な色のライトの光を重ね合わせていくと、どんどん明るくなり、白に近づいていきます。同様に、太陽の白い光の中にも、様々な色の光が含まれています。
これを確認できる自然現象の1つが、虹です。虹は、太陽の白い光が屈折等によって様々な色に分解されて見えたものです。プリズム等の道具を使えば、虹のように人為的に光を分解することもできます。
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空の中には小さな粒があり、その粒には、波の短い青い光をはじきやすい性質がある
光には波のような性質があります。波の1つの山から次の山までの長さを波長と呼びます。
人間の目で見える色の中では、赤系の波長が最も長く、800 nm程度(1 nm(ナノメートル)=0.000001 mm)です。それよりも長いものは、いわゆる赤外線と呼ばれる光で、目には見えません。波長が短いのは青~紫系で、400 nm程度です。それより短いものが紫外線で、これも目には見えません。
光の波長よりも小さい空気中の微粒子による散乱(はじき飛ばされる現象)には、レイリー散乱という名前が付いています。レイリー散乱には周波数特性(波長の長さと散乱しやすさの相関)があり、波長の短い青系の光ほど、散乱しやすいという性質があります。
おまけ:なぜ夕方の空は赤いの?
下図に示すように、太陽の光が空気中を通る距離は、夕方の方が昼間よりもずっと長くなります。
夕方は、青系の光が、長い距離を進む間に散乱しきってしまうので、散乱しにくい赤系の光だけが人の目に届きます。だから、夕方の空は赤く見えるのです。
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