ここ数年、少しずつですが日本でもボードゲームが普及してきており、TVや書店などでも目にする日が増えてきました。
「親子で楽しめるボードゲーム」などでweb検索しても、たくさん情報が出てきます。
ただ、「親も楽しめるか」という親目線の記事は少ないように思えたので、整理してみようと思いました。
おそらく一般的には、お子さんの楽しみや知育を最優先にしている方が多いのだと思います。私も、子どもの興味が大前提だと思いますし、知育も素晴らしいと思います。
ただ、親も楽しめるのに越したことはないですし、
親が心から一緒に楽しんでいる気持ち( “子どもの遊びに付き合っている” 感じではなく)は、子どもにも伝わる
ので、親が楽しむことで、親だけでなく子どもにとっても、より良い体験になると思います。
“親も” 楽しめるゲーム選びでの注目ポイント
ゲームの「過程」と「結果」両方を、大人と子ども、両者が楽しむためには、
・全員が真剣に考えて勝ちを目指せる(大人も、ある程度は本気を出せる)
・誰にでも(子どもにも)勝ち目がある
という点が大切だと考えられます。よって、ゲームを選ぶ際には、
・大人にとっても難しい要素(例えば、暗記やアクション)があるか
・適度な運要素があるか
・プレイヤーごとに難易度を調整しやすいか(ハンデをつけやすいか)
といったあたりが、注目ポイントになると思います。
“親も” 楽しめる!オススメの親子向けボードゲーム(対象年齢順)
オススメのボードゲームを、対象年齢順に挙げていきます。
世界では年間1000タイトル以上の新しいボードゲームが生み出されていると言われており(※参考リンク)、素晴らしいゲームは数えきれないほどあるので、ここでは、私が実際に親子でプレイして楽しめると感じたものを、少しずつ追記していきたいと考えています。今後も追記していく予定です。
イチゴリラ(3歳~/2~6人用/10分)
3歳から遊べる簡単なゲームなのに、大人でも難しい暗記要素があり、オススメです。
基本的には神経衰弱ですが、カードの種類によって集める枚数が異なります。
例えば「ニンジン」ならば、一般的な神経衰弱と同様に2枚の「ニンジン」カードを連続でめくればOKなのですが、「ゴリラ」ならば、5枚連続で「ゴリラ」のカードをめくらなければならず、場所を覚えておくのが結構大変です。
ボーっとしていると、大人でもなかなか揃えられません笑。大人も真剣に向き合えて、楽しいゲームです。
なお、もし子どもが勝ちづらく、少しハンデを付けた方が楽しめそうな場合は、例えば、大人は「ゴリラ」のような高難易度のカードを優先的に集めるなど、大人側にちょっとした縛りを設けるのがオススメです。そうすることで、大人は歯応えのあるゲームを楽しみつつ、子どもにも勝てるチャンスを作れます。
ナンジャモンジャ(4歳~/2~6人用/15分)
カードに描かれたキャラクターに名前を付けて、それを全員で暗記していき、以降、同じキャラクターのカードがめくられた場合には、付けた名前をいち早く叫ぶ、というゲームです。
大人同士でも盛り上がる良いゲームなので、テレビのバラエティー番組などでもしばしば取り上げられています。
他の人のネーミングセンスを知れて、とても楽しいです。
記憶と瞬発力のゲームなので、若い子どもの方が、意外と大人よりも強かったりします笑。
また、キャラクターに愛着を持って名前を付けている子どもの方が、大人よりもしっかり名前を記憶しているような場合もあり、大人も真剣勝負をしやすいです。
なお、本来は、極力自分だけの記憶に残りやすい名前を付けた方が勝ちやすいのですが、親子で遊ぶ際は、大人も、子どもが覚えやすくて叫びやすい名前を付けるように配慮してあげると良いです。
もしお子さんが、名前を付けるのを難しそうにしている場合には、一緒に考えてあげても良いと思います。名前を付ける遊びだけでも、結構楽しいです笑。
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ワニに乗る?(4歳~/2~4人用/15分)
木製の人形を、崩さないようにバランスを取りながら積み上げていくアクション系のゲームです。
この「ワニに乗る?」に限らず、アクション系のゲームは、大人も手を抜きづらく、本気で挑めるものが多いのでオススメです。ある程度、子どもの手先が器用になった後であれば、親子で対等に遊びやすいです。
特にこの「ワニに乗る?」をオススメする理由は、積み木に近いアクションだからです。ゲームに慣れていない低年齢の子どもにもわかりやすいので、比較的、導入しやすいです。
DINO DERBY きょうりゅうレース(6歳~/2~6人用/10分)
一見、4匹の恐竜を動かすだけの、ただのスゴロクなのですが、
- 各プレイヤーは、どの恐竜を動かしても良い。
- 1位と2位の恐竜を予想するカードを事前に数枚ずつ持っておき、ピッタリ当てたプレイヤーの勝ち。
という独自のルールが、とても楽しいです。
どの恐竜を動かすかが悩ましく、大人同士でも十分に楽しめる内容なのですが、適度な運要素によって低年齢の子供にも常に勝ち目があるのが良いです。
1ゲームは数分程度で終わるので、隙間時間に遊びやすいという意味でも、親子向けとしてオススメ度が高いです。
親子でハンデを付けたい場合には、例えば、順位予想用のカードの枚数をプレイヤーごとに変えることで、各人の難易度を簡単に調整できます。私は、親子で遊ぶ際には自分だけカードの枚数を減らして、歯応えのあるゲームを楽しんでいます。
コーンジラ Cone Zilla(6歳~/2~4人用/10分)
数字の書かれたアイスを、数字が小さい順になるように積み上げていき、早く10段アイスを作れた人の勝ちというゲームです。
初め、アイスは神経衰弱のように裏向きでバラまかれています。それを各プレイヤーが1枚ずつめくっていき、
- 自分のアイスの上に積むか
- 裏向きで場に戻すか
を選択します。
数字の大きいアイスが早い段階で出てしまった場合、それを積んでしまうと後半がキツくなるので、たいていの場合、数字を覚えておいて裏向きで戻すことになります。
ただ、後から取ろうとしても、数字を忘れてしまったり、先に他の人に奪われたりして・・・とても盛り上がります!
ルールは単純明快で、親子で遊びやすいゲームなのですが、パーティーゲームっぽい可愛い見た目のわりには、
- 数字の記憶に頭を使う
- 「早くアイスを積みたいけど、数字によっては積みづらい」というジレンマや、「アイスの奪い合い」というインタラクションの要素もある
という感じで、大人が普通に悩んで楽しめる要素が盛りだくさんで、面白いです。
難点は、夏以外の季節に遊ぶとやや寒々しいところと、夏に遊ぶとアイスを食べたくなって食費がかさむことです笑。
すずめ雀(6歳~/2~5人用/30分)
麻雀の複雑なルールを極限まで削ぎ落して、簡単に楽しめるようにシンプル化した、凄いゲームです。
麻雀を知らない大人の入門としてもアリです。
駆け引きなどは本格的で、麻雀のような中毒性もあります笑。子どもから「もう1回やろう!」と何度もせがまれても、すずめ雀であれば、つい快諾してしまいます笑。
また、もしお爺さんお婆さんが麻雀を知っていれば、親-子-孫の3代で一緒に盛り上がる、といったことも大いに期待できるので、家族の団らんにオススメです。
実際の麻雀のように適度な運要素があり、強い大人に対しても時々子どもが勝てたりもするので、親子で楽しみやすいです。
対象年齢は6歳~ですが、もし計算などが難しい場合には、大人がサポートしつつ、段階的に覚えていけば大丈夫だと思います。
ブロックス Blokus(7歳~/2~4人用/20分)
陣取りゲームです。自分の色のピースを、角同士が接するように置いていき、置けたマスの多い人の勝ちです。
大好きなゲームなのですが、運要素が無く、子どもと遊ぶ際に本気を出しづらい気がしていたので、この記事ではあまりオススメできないかなーと思っていました。しかし、先日、私と妻と子ども2人の計4人で対戦した際、「私と妻とでバチバチに妨害し合った結果、子どもたちが漁夫の利で勝つ」という展開があり、とても楽しかったので、オススメできるかもしれない、と考え直しました笑。
「大人が複数人でガチ対戦しながら、そこに子どもも入って一緒に楽しめる」と捉えると、良いかもしれません。
コリドール Quoridor(8歳~/2~4人用/15分)
先に自分の駒を相手の陣地まで動かせた方の勝ち、というゲームです。
各プレイヤーは、自分の手番に
- 自分の駒を1マス動かすか
- マップ上に壁を1つ作るか
のどちらか1つを選択できる・・・という、ただそれだけです。
ルールがシンプルでわかりやすいのが、良い点です。
壁の数は有限なので、使いどころの見極めが肝心なのですが、相手を妨害するつもりで置いた壁のせいで自分が遠回りする羽目になるような場面もしばしば発生し、とても盛り上がります。
気を抜くと、思わぬ一手で詰むこともあるので、子ども相手でも緊張感のあるゲームを楽しめることが多いです。
ハンデを付けた方が楽しめそうな場合は、大人が使用できる壁の数を少し減らすのが良いと思います。
パッチワーク(8歳~/2人用/30分)
布地タイルを集めて自分だけのパッチワークキルトを作っていく、2人用の対戦ゲームです。
「お金」と「時間」、2つのコストをうまくやりくりするのがポイントです。
対象年齢8歳ぐらいのものからは、親子向けというよりも普通に大人に向けて作られているような、やや複雑で面白いゲームも増えてきます。
中でも、このパッチワークは、見た目の可愛いさやお買い物、パズル的な要素が子どもにも受け入れられやすい一方で、内容としては、運要素の無いガチな対戦ゲームとも言えます(前述のコリドールもそうですが)。
パッチワークあたりで子どもが勝てるようになってきたら、他の大人向けゲームでも対等に遊べるかも・・・という指標の1つになるかもしれません笑。
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